実家と収益不動産の信託 【解決事例】
家族信託を活用しているのは、どんな場合でしょうか。
弊所にご依頼頂きました事例をご紹介させていただきます。
ご依頼者様 ~兵庫県川西市 H様の事例~
委託者 | 父H様:82歳 |
受託者 | 長男K様:57歳 |
信託財産 | 父の収益不動産と家と山 |
【相談内容】
82歳の父が川西のマンションで妻と共に二人暮らし。
父は、身体的には問題ないですが、最近少し忘れっぽくなってきており、若干認知症の傾向があるかもしれないと家族は思い出していました。
母は、しっかりしているが、足腰が不自由になってきています。
父は、自宅と同じマンションの下層階の店舗1室を所有しており、そこで自営業を営んでいましたが、最近高齢のため廃業しました。
このマンションには自営業時に受けた融資のため、住宅金融支援機構の抵当権が設定されていて、後2年程返済が残っている状態です。
その店舗部分は賃貸・売却に出していますが、なかなか借主・買主共に見つからない状態で困っていました。
二人は、貯金も年金も多くないですが、なんとかやりくりをしていました。
近くには、三男が暮らしていましたが、自分の仕事と家庭で忙しくしているので、将来的には、父・母共に、自宅・店舗マンションを売却して、高齢者住宅や介護施設への入所をぼんやりと検討中です。
店舗マンションの売却は早くしたいと不動産屋に相談すると、『賃貸で借主が入って利回りが良くなってから、売却するのが売却価格も高くなり、買主も見つかりやすい』と言われています。
少なくとも店舗は、できる限り高額で売却したいため、待ちたいと思っていますが、その時に父の認知症状が進行してしまい、売却手続きができるのかどうかが心配です。
業者さんとのやりとりも、父・母共に、自分ではやる気がない様子で、子供に任せるといった様子。
預金もあまり多くないので、その時がきたら速やかに売却するにはどうしたら良いのか・・・と悩んでいます。
【解決事例】
家族信託で、長男さんに不動産の名義変更をしました。
委託者 | 父 |
受託者 | 長男さん |
受益者 | 父 |
信託の目的 | 不動産の処分と老後費用の管理 |
【効果】
信託を原因として長男さんに所有権移転することで
①贈与税がかからず、贈与より低い登録免許税で名義移転をすることができた
②信託で預けているだけの状態なので、不動産取得税もかからず名義移転できた
③信託契約費用はかかったが、贈与と比較すると安価に済ませる結果となった
④売却時にお父様が認知症でも、長男さんの契約と印鑑で売却できるようになった
⑤売却後は、売却代金を介護費用として長男さんが管理できるようになり、成年後見の心配も減った
⑥収益不動産の賃貸契約もすることができるようになり、利回りをよくしてから不動産の売却ができるようになった。
【今回のポイント】
案外多いのが、不動産はあるが現金が少ないので、いずれ換金したいというご相談です。
じっくり、不動産を売却したいだとか、実家に住めなくなってから売却したいと思っていますが、その時には認知症で売れないという問題を事前に信託で長男さんに預けておくことで解決することができました。
長男さんは三人兄弟でしたが、当職により、家族全員にご説明もさせていただき、家族関係の対立もなく、全員一致の下認知症が進行する前に手を打っておくことができたのが、何より良かったと思います。
弊所では家族信託のご相談を随時受け付けております。ぜひ無料相談にお申し込みください。
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