「亡くなった人が株を持っていたが手続きが難しくてよくわからない」というお悩みを持たれる方もおられると思います。今回は株の相続手続きの手続きと注意点説明していきます。株の相続手続きについて知りたい方は本ブログを見て参考にしていただけると幸いです。

 

目次

1 亡くなった方が株を所有していたがどこの証券会社と取引していたかわからない場合

 1-1 郵送物の確認

 1-2 証券保管振替機構への照会

2 残高証明書の取得方法

 2-1 残高証明書の取得手続き

 2-2 非上場株式に注意

3 株の相続手続き(売却・取得)

3-1 必要書類

3-2 売却・取得についての注意事項

4 まとめ

 

亡くなった人の株はどこに?証券会社を調べる方法

「亡くなった方から株式を所有していると聞いているが、どこの証券会社と取引していたかわからない」や「株を持っているかどうかすらわからない」というお悩みを持たれる方もおられると思います。以下では、上記のような場合の対応方法について説明していきます。

 

 郵送物の確認

もし被相続人が利用していた証券会社がわからない場合は、被相続人に届いていた取引残高報告書や年間取引報告書、目論見書などの郵送物から推察すると良いでしょう。そして、相続開始時(死亡時点)に被相続人が株式を保有していたかを確認し、被相続人が利用していた証券会社に問合わせて残高証明書などを発行してもらうのが一般的です。

 

証券保管振替機構への照会

証券保管振替機構に必要書類を郵送することで下記の図のような書類が郵送されてきます。

 

上記のマーカーを引いている箇所を見てください。このマーカーを引いている箇所に記載されている証券会社等に問い合わせをした後、手続きをします。

証券保管振替機構の必要書類は以下のものとなります。

 

➀身分証明書(運転免許証等)

➁亡くなった方の死亡の記載のある戸籍と相続人(書類を作成する方)の現在戸籍

③亡くなった方の住所の確認書類

④請求書

 

費用は開示結果によって異なり、支払方法は代引きとなります。なお、戸籍ではなく法定相続情報を使用すると1100円の割引を受けることができます。請求書の記載例は下記のとおりです。(法定相続情報の作成についてはこちらのブログをご参考下さい。https://yanagi-law.jp/blog/8216)

亡くなった人の株・評価額もわかる残高証明書の取得方法

取引があった証券会社等が判明しても具体的な銘柄や株式数がわからなければどのように相続財産を分けるか相続人で話し合うことができません。そのため残高証明書が必要となります。以下では残高証明書の取得方法について説明していきます。

 

残高証明書の取得手続き

・証券会社等のホームページ等を要確認

まずは証券会社等へ電話、もしくはホームページを確認しましょう。なぜ確認・電話をする必要があるかというと、店頭で相続関連の手続をしていない証券会社等が存在するためです。確認を怠ると、店頭に行ったが、待たされた上に手続きはできませんと言われ、何もできずに帰るといった事態になりかねません。

・証券会社等へ死亡報告・予約

証券会社等のホームページを見てみると、亡くなった方の情報などを入力する又は電話で報告してくださいと書かれています。多くの証券会社等では亡くなった方の氏名・生年月日・死亡日・住所・口座番号や相続人の人数・亡くなった方との続柄等の情報を聞かれます。この報告は店頭でもできますが、店頭ですると時間がかかるため、事前に済ませておくことがおすすめです。また来店する際は必ず予約しましょう。予約をしない場合は長時間待たなければならない場合があります。

・証明書に必要な書類・費用

証券会社等へは必要書類を提出し、手数料を払うことで亡くなった方の口座の残高を証明する残高証明書を発行してくれます。必要書類とは亡くなった方の死亡の記載のある戸籍と相続人(金融機関に行く方)の現在戸籍です。手数料は証券会社等により異なります。証券会社等の担当者には亡くなった方の口座すべてが記載されている残高証明書が必要なことを伝えましょう。また残高証明書は亡くなった方の死亡日のものを取得しましょう。なお、残高証明書は発行まで時間がかかります。

残高証明書を取得する際に気をつけたい点として、被相続人死亡時点の各銘柄・証券・投資信託等の評価額が記載された書類を併せて発行してもらう点です。証券会社によっては評価額のわかるものが付属しないところもありますので、漏れのないよう、手続きの際は評価額のわかるものが必要であることを伝えましょう。

 

非上場株式に注意

上場株式の場合は上記のような手続きで調べることができますが、証券会社を介さない非上場株式は直接株式会社と手続きをする必要があります。また非上場株式の株式は、自由に株式の譲渡をできない場合が多いため注意が必要です。

 

株の相続手続き、取得・売却の手順とポイント

最後に株式を取得する場合、売却して売却金額を相続人で分ける場合について説明していきます。

必要書類

○戸籍の収集

必要な戸籍は個々の事案によって異なります。事案に応じて適切な戸籍を集めなければ、「相続人が誰かを確定できない」といったことになります。以下の表は戸籍について必要な書類をまとめたものです。

 

  

相続人が配偶者と子・亡くなった方の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

・相続人の戸籍謄本

・亡くなった方の住民票除票又は戸籍附票

・相続人の住民票又は戸籍附票

相続人が配偶者と直系尊属(親・祖父母)・亡くなった方の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

・相続人の戸籍謄本

・亡くなった方の住民票除票又は戸籍附票

・相続人の住民票又は戸籍附票

相続人が配偶者と兄弟姉妹・亡くなった方の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

・亡くなった方の直系尊属の出生から死亡までの記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本(亡くなった方の出生時から死亡時までのすべての戸籍と重複するものは不要)

・相続人の戸籍謄本

・亡くなった方の住民票除票又は戸籍附票

・相続人の住民票又は戸籍附票

 

〇遺産分割協議書

遺産分割協議書の書き方例は以下の通りです。

 

遺産分割協議書

被相続人 法務太郎(令和5年3月14日死亡)

最後の本籍 大阪市阿倍野区・・・・・

最後の住所 大阪市阿倍野区・・・・・

上記被相続人の遺産について,共同相続人間において遺産の分割について協議をした結果,次のとおり決定した。

第1条  次の株式,投資信託,預け金,貴金属積立その他の預託財産のすべて及びこれに関する未収配当金その他一切の権利は,相続人法務花子が取得する。

 (1)法務証券株式会社(支店名:法務支店,口座番号:123-456789)において保有する被相続人名義の以下の株式,投資信託,預け金その他の預託財産を含むすべての株式,投資信託,預け金その他の預託財産及びこれに関する未受領配当金,配当期待権その他一切の権利

・種類:株式等 銘柄:法務株式会社 

 数量:200株

2 前項の株式,投資信託,預け金,寄託物その他の預託財産のすべて及びこれに関する未受領配当金,配当期待権その他一切の権利の相続手続き・名義変更・解約・払戻し並びに換価等の一切の手続は,相続人法務花子が代表してこれを行う。

第3条 本遺産分割協議書に記載のない遺産並びに後日判明した遺産について,相続人全員は,別途協議の上,定めるものとする。

 以上のとおり,相続人全員による遺産分割協議が成立したので,これを証するため本書を作成し,署名捺印する。

令和  年  月  日

(法務太郎 相続人 法務花子 様)    

 (住  所) 大阪市・・・・

 (氏  名)        【署名】                       

(法務太郎 相続人 法務次郎 様)

  (住  所) 大阪市・・・・・・・・・

                

  (氏  名)       【署名】

 

(遺産分割協議の詳しい解説はこちらのブログをご参照下さい。https://yanagi-law.jp/blog/7501

 

〇印鑑登録証明書

相続人全員の印鑑登録証明書が必要となります。証券会社等によりますが印鑑登録証明書については3ヶ月から6カ月以内のものを要求されることが多いので、相続発生日(被相続人が亡くなった日)以降に取得したもので、提出日に近い日に取得すれば安心でしょう。

 

売却・取得についての注意事項

証券会社等の手続きで株式を取得するまたは取得して売却した後売却金額を相続人で分ける場合、多くの証券会社等では亡くなった方が取引していた証券会社にて一度口座を開設することを求めます。つまり、亡くなった方がA証券会社に口座があり、株式を引き継ぐ相続人がB証券会社に口座を持っている場合は、いきなりB証券会社に移管ができず、一度A証券会社の口座に相続人名義の口座を作成し、その後にB証券会社の口座に移管するという作業が必要となります。

なお、株式の手続きは時間を要するため手続きを急がれる場合は、お早めに必要書類等を集める必要があります。

 

まとめ

以上が株の相続手続きの注意点についてのお話でした。ここまでのお話をまとめたものが以下の表です。

 

亡くなった方が株を所有していたがどこの証券会社と取引していたかわからない場合・取引残高報告書や年間取引報告書、目論見書などの郵送物から推察する。

・相続開始時(死亡時点)に被相続人が株式を保有していたかを確認。

・証券会社に問合わせて残高証明書などを発行。

・証券保管振替機構に必要書類を郵送することで書類が郵送されてくる。

・費用は開示結果によって異なり、支払方法は代引きとなる。

残高証明書の取得方法・どのように相続財産を分けるか相続人で話し合うため、残高証明書が必要。

・証券会社等へ電話、もしくはホームページを確認。

・証券会社等へ死亡報告・予約。

・残高証明書は亡くなった方の死亡日のものを取得。

・証券会社を介さない非上場株式は直接株式会社と手続きをする必要がある。

・非上場株式の株式は、自由に株式の譲渡をできない場合が多い。

株の相続手続き(売却・取得)・戸籍の収集、遺産分割協議書と印鑑登録証明書の取得

・相続人全員の印鑑登録証明書が必要

・印鑑登録証明書については3ヶ月から6カ月内に取得したもの

・相続人で分ける場合、多くの証券会社等では亡くなった方が取引していた証券会社にて一度口座を開設することを求められる場合がある。

司法書士法人やなぎ総合法務事務所では、大阪(阿倍野区・阿倍野、天王寺)、東京(渋谷区・恵比寿、広尾)事務所にて「無料相談・出張相談」も受け付けております。どんな些細なご相談も親身になり耳を傾け、どのようなご依頼でもお客様のご希望、目的に近づけるよう励みます。お気軽にご相談、お問い合わせください。

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この記事の監修者

代表社員  柳本 良太(やなぎもと りょうた)

柳本 良太

「法律のトラブルで困っている人を助けることができる人間になりたい」という思いから18歳の時に一念発起し、2004年に宅地取引主任者試験に合格。続いて、2009年に貸金業務取扱主任者試験、司法書士試験に合格し、翌2010年に行政書士試験に合格。2010年に独立開業し、「やなぎ司法書士行政書士事務所(現:司法書士法人やなぎ総合法務事務所)」を設立し、代表社員・司法書士として「困っている人を助ける」ことに邁進する一方で、大手資格予備校講師として多くの合格者も輩出。

その後、行政書士法人やなぎKAJIグループ(現:行政書士法人やなぎグループ)を設立、桜ことのは日本語学院の開校などより広くの人のための展開を行いながら活躍中。

モットーは「顧客満足ファースト」と「すべてはお客様の喜びのために」。

 

<保有資格>

・宅地取引主任者(2004年取得)

・貸金業務取扱主任者(20009年取得)

・司法書士(2009年取得)

・行政書士(2010年取得)

<所属法人>

司法書士法人やなぎ総合法務事務所 代表社員

行政書士法人やなぎグループ 代表社員

やなぎコンサルティングオフィス株式会社 代表取締役

桜ことのは日本語学院 代表理事

LEC東京リーガルマインド資格学校 元専任講師

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