「韓国籍の親が亡くなったのですが、手続き方法がわからない」等のお悩みをお持ちの方もおられると思います。本ブログでは日本で暮らす韓国籍の方の相続登記の手続について簡単に説明していきます。亡くなった方が韓国籍の相続登記手続きについてお困りの方等は本ブログを見て参考にしていただけると幸いです。

目次
1 「韓国」・「日本」どちらの法律が適用される?
1-1 亡くなった方の国籍はどこ?
1-2 日本に住む韓国の方に適用される法律は?
2 日本に住む韓国の方の戸籍の集め方
2-1 死亡届の提出先
2-2 戸籍の収集方法
3 登記申請に必要な書類
4 まとめ

 

1 「韓国」・「日本」どちらの法律が適用される?

日本に住まれている韓国籍の方の場合、相続手続きには「韓国」または「日本」のどちらの法律が適用されるのでしょうか?以下ではどちらの法律が適用されるかについて説明していきます。

 

1-1 亡くなった方の国籍はどこ?

 

亡くなった方が日本に住む韓国の方の場合の相続では、亡くなった方が帰化している場合と、帰化していない場合とがあります。そのため、まずはじめに亡くなった方が韓国籍か日本国籍かの確認が必要となります。亡くなった方が韓国籍の場合には韓国法による相続手続となり、日本国籍の場合には日本法による相続手続となります。

 

1-2 日本に住む韓国の方に適用される法律は?

 

亡くなった方が韓国籍の場合について考えてみましょう。日本の法律では「相続は、被相続人の本国法による。」とされています。つまり、亡くなった方が韓国籍であれば韓国の法律が適用されるのが原則です。韓国の法律では「相続は死亡当時被相続人の本国法による。」とされています。しかし、死亡時の住所が日本国内の方については、遺言がある、日本の不動産の相続手続きをするなどの事情の時には、日本の法律が適用されます。そのため、日本に住む韓国の方の多くは日本の法律が適用されることになります。

 

2 日本に住む韓国の方の戸籍の集め方

 

相続手続きにおいて基本となる戸籍ですが、お亡くなりになった方が韓国籍の場合は日本の戸籍とは請求方法等が異なります。以下では韓国の戸籍について説明していきます。

 

2-1 死亡届の提出先

弊所に相続登記をご依頼して頂いた方の多くは日本に死亡届は提出されていますが、韓国には死亡届を提出していないことがよくあります。亡くなった方が韓国籍の場合、韓国へ死亡届を提出しなければ手続きを進めることができません。死亡届を提出する流れは以下の通りです。

①亡くなった方の住民票のある市区町村の役所に亡くなった日から7日以内に死亡届を提出
②韓国領事館に死亡申告の手続(死亡届記載事項証明書の原本と韓国語の翻訳文等が必要です)

詳しくは亡くなった方の住民票のある市区町村の役所や韓国領事館にご確認ください。

 

2-2 戸籍の収集方法

日本に住む韓国の方の相続手続きで最も大変なのは、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍の収集です。2008年に韓国では戸籍が廃止されたことによって、日本に住む韓国の方の相続手続きをする場合の戸籍の収集に影響が出ています。現在の韓国では、戸籍のかわりに家族関係登録制度という仕組みができており、基本証明書、婚姻関係証明書、家族関係証明書、養子縁組関係証明書、親養子縁組関係証明書があります。しかし、2007年までは韓国の戸籍が存在していたので、2007年以前のものとなると韓国戸籍をさかのぼる必要があり、日本国籍の方の相続手続よりも煩雑で、大変な作業となってしまいます。
一般的な方法としては、大使館や領事館で取得する方法です。日本国内には、9カ所の韓国大使館と領事館があります。戸籍や証明書を取得するには、韓国における登録基準地(日本の戸籍でいうところの本籍地)の情報が必要となります。亡くなった方の韓国における登録基準地がわからない方も多いと思いますが、その場合は出入国管理在留庁に外国人登録原票を請求することで登録基準地が分かる場合があります。詳しくは出入国管理在留庁のホームページ(https://www.moj.go.jp/isa/publications/privacy/foreigner.html)をご参照ください。

 

3 登記申請に必要な書類

 

亡くなった方が韓国籍の場合に登記申請に必要な書類は以下の通りです。

亡くなった方が日本に帰化されていない場合
・亡くなった方の基本証明書、婚姻関係証明書、家族関係証明書、養子縁組関係証明書、親養子縁組関係証明書とその日本語訳文
・亡くなった方の韓国戸籍の除籍謄本(出生から戸籍が廃止されるまでのもの)及び
その日本語訳文
・法定相続人全員の基本証明書、家族関係証明書とその日本語訳文(日本に帰化されている場合は日本の現在戸籍)
・遺産分割協議書
・相続人全員の印鑑証明書
・不動産を取得される相続人の住所証明書
・固定資産税評価証明書等

亡くなった方が日本に帰化されている場合
・亡くなった方の帰化されてから死亡までの日本の戸籍
・亡くなった方の韓国戸籍の除籍謄本(出生から帰化されるまでのもの)
・法定相続人全員の基本証明書、家族関係証明書とその日本語訳文(日本に帰化されている場合は日本の現在戸籍)
・遺産分割協議書
・相続人全員の印鑑証明書
・不動産を取得される相続人の住所証明書
・固定資産税評価証明書等

 

4 まとめ

 

この記事では、日本に住む韓国の方が亡くなった場合の相続手続についてお話しました。
要点をまとめると以下のとおりです。

・亡くなった方の国籍をまず確認する
・日本に住む韓国の方に適用される法律は、日本法の場合が多い
・韓国籍の場合、死亡届の提出を韓国領事館にする
・韓国戸籍は韓国大使館、韓国領事館で取得できる
・登記申請には、亡くなった方が韓国籍の場合、亡くなった方の基本証明書、婚姻関係証明書、家族関係証明書、養子縁組関係証明書、親養子縁組関係証明書とその日本語訳文が必要

亡くなった方の国籍を確認するためには、まず市町村で亡くなった方の戸籍を請求してみて下さい。取得できない場合、韓国籍の可能性が高いと考えられます。
日本法が適用される場合は日本の法律事務所で相談できますが、韓国法が適用される相続手続きについては、韓国の専門家へのご相談をおすすめします。

被相続人が帰化されていても、帰化前については韓国の戸籍が必要となります。また、相続人が韓国籍の場合、相続人の基本証明書、家族関係証明書とその日本語訳文(日本に帰化されている場合は日本の現在戸籍)も必要となります。日本の戸籍の取得に比べて、韓国の戸籍を取り寄せるには時間がかかります。また、韓国語で記載された戸籍は日本語訳文も必要となるため、翻訳できる方の協力も欠かせません。早めに専門家にご相談される方が良いかと思われます。

この記事の監修者

代表社員  柳本 良太(やなぎもと りょうた)

柳本 良太

「法律のトラブルで困っている人を助けることができる人間になりたい」という思いから18歳の時に一念発起し、2004年に宅地取引主任者試験に合格。続いて、2009年に貸金業務取扱主任者試験、司法書士試験に合格し、翌2010年に行政書士試験に合格。2010年に独立開業し、「やなぎ司法書士行政書士事務所(現:司法書士法人やなぎ総合法務事務所)」を設立し、代表社員・司法書士として「困っている人を助ける」ことに邁進する一方で、大手資格予備校講師として多くの合格者も輩出。

その後、行政書士法人やなぎKAJIグループ(現:行政書士法人やなぎグループ)を設立、桜ことのは日本語学院の開校などより広くの人のための展開を行いながら活躍中。

モットーは「顧客満足ファースト」と「すべてはお客様の喜びのために」。

 

<保有資格>

・宅地取引主任者(2004年取得)

・貸金業務取扱主任者(20009年取得)

・司法書士(2009年取得)

・行政書士(2010年取得)

<所属法人>

司法書士法人やなぎ総合法務事務所 代表社員

行政書士法人やなぎグループ 代表社員

やなぎコンサルティングオフィス株式会社 代表取締役

桜ことのは日本語学院 代表理事

LEC東京リーガルマインド資格学校 元専任講師

専門家に無料で相談できる「無料相談」をご利用ください

当事務所では、相続・生前対策でお悩み・お困りの方、トラブルを解決したい方のために、相続・生前対策の専門家が無料(初回60分に限り)でご相談に対応させていただく「無料相談」を実施させていただいております。

<相談場所>

・弊所大阪事務所(アクセスはこちら

・弊所東京事務所(アクセスはこちら

・オンライン相談

<相談対応>

・平日9:00〜20:00

・土日祝も対応(10:00〜18:00)

・事前の予約で出張対応も可能

私たちは、「顧客満足ファースト」のモットーのもと、お客様にお喜びにいただけるサービスの提供のため、丁寧にヒアリングさせていただきながら、相続・生前対策のご相談に対応させていただいております。

まずはお気軽にお問い合わせ、ご相談ください。

お問い合わせ先

相続・生前対策に関するお問い合わせはこちらからお気軽にどうぞ。

<お電話>

フリーダイヤル 0120-021-462

受付時間 平日 9:00〜20:00 土日祝日 10:00〜18:00

<メール>

support@yanagi-law.com

受付時間 24時間受付中

 

司法書士法人やなぎ総合法務事務所運営の相続・家族信託相談所