遺産整理はどこに頼む?司法書士・銀行・税理士の選び方

遺産整理の依頼先は、相続する財産の中身で決まります。不動産があるなら司法書士、相続税がかかるなら税理士、相続人の間で争いがあるなら弁護士が起点です。専門家には資格ごとの独占業務があり、1つの窓口ですべてが完結するとは限りません。
◆ この記事でわかること
- 遺産整理を頼める5つの依頼先と、それぞれができること・できないこと
- 司法書士・税理士・弁護士・行政書士・銀行の費用相場と総額の考え方
- 財産の内容と家族の状況から依頼先を選ぶ判断基準、依頼後の手続きの流れ
※本記事は司法書士法人やなぎ総合法務事務所が監修しています。最終更新日:2026年9月
目次
- 遺産整理とは何ですか?遺品整理とはどう違いますか?
- 遺産整理を放置するとどうなりますか?
- 遺産整理はどこに頼むのが正解ですか?
- 専門家ごとに何ができて、何ができないのですか?
- 遺産整理を依頼する費用の相場はいくらですか?
- 銀行や信託銀行の遺産整理サービスは費用が高いのですか?
- 自分の家族の場合、どこに頼めばよいですか?
- 依頼先を選ぶときに確認すべきことは何ですか?
- 専門家に依頼すると、どのような流れで進みますか?
- 遺産整理の依頼先に関するよくある質問
- まとめ|遺産整理の依頼先は財産の中身で決まる
遺産整理とは何ですか?遺品整理とはどう違いますか?
遺産整理とは、亡くなった方の財産を調べ、相続人で分け、名義を変えるまでの一連の手続きのことです。相続手続き代行と呼ばれることもあります。
家財道具を片づける遺品整理とは、まったく別の作業です。
遺産整理でやることは大きく5つ
遺産整理には、次の作業が含まれます。どれか1つでも抜けると、次の手続きに進めません。
- 相続人調査:被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を集め、法定相続人を確定する
- 相続財産調査:不動産・預貯金・有価証券・生命保険・借金をすべて洗い出す
- 遺産分割協議:相続人全員で分け方を話し合い、遺産分割協議書を作成する
- 名義変更:預貯金の解約、不動産の相続登記、株式や自動車の名義変更を行う
- 税務申告:相続税の申告が必要な場合に申告・納付する
相続人が複数いて不動産もある場合、この一式を自力でこなすと半年以上かかることも珍しくありません。平日に法務局や金融機関の窓口へ何度も足を運ぶ必要があるためです。
遺品整理との違いは「モノ」か「名義」か
遺品整理は、家具・衣類・日用品といった物品の片づけと処分です。遺品整理業者やリサイクル業者が担当します。
一方の遺産整理は、財産の名義を動かす法律手続きです。担当するのは司法書士・弁護士・税理士・行政書士といった士業と、銀行や信託銀行になります。
言葉が似ているため、実家の片づけを頼むつもりで士業事務所へ連絡される方もいらっしゃいます。頼みたい内容が「部屋の片づけ」なのか「名義の書き換え」なのかで、連絡先はまったく変わります。
相続手続きには期限があるものが多い
遺産整理を急ぐ理由は、期限付きの手続きが複数あるからです。主なものを整理します。
| 手続き | 期限 | 起算日 |
|---|---|---|
| 相続放棄・限定承認 | 3ヶ月以内 | 相続の開始を知った日 |
| 準確定申告 | 4ヶ月以内 | 相続の開始を知った日の翌日 |
| 相続税の申告・納付 | 10ヶ月以内 | 相続の開始を知った日の翌日 |
| 遺留分侵害額請求 | 1年以内 | 相続と侵害を知った日 |
| 相続登記 | 3年以内 | 不動産を取得したことを知った日 |
【注意】
相続登記は2024年4月1日から義務化されました。正当な理由なく3年の期限を過ぎると、10万円以下の過料の対象になります。2024年3月31日以前に発生した相続も対象で、期限は2027年3月31日です。
遺産整理を放置するとどうなりますか?
過料や加算税といった金銭的な不利益に加えて、相続人が増えて話がまとまらなくなるリスクがあります。時間が経つほど解決は難しくなります。
相続登記を怠ると10万円以下の過料
2024年4月1日の義務化により、相続登記には3年の期限が設けられました。正当な理由なく期限を過ぎると、10万円以下の過料の対象になります。
過料以外の不利益もあります。名義が亡くなった方のままでは、その不動産を売却できません。担保に入れて融資を受けることもできません。相続した空き家を手放したいと思ったときに、まず登記から始めることになります。
相続税の申告が遅れると加算税と延滞税がかかる
相続税の申告期限は10ヶ月です。期限を過ぎると無申告加算税と延滞税が上乗せされます。
無申告加算税は、原則として納付すべき税額の15%です。一定額を超える部分には20%が適用されます。加えて、期限の翌日から納付日までの延滞税がかかります。
さらに大きいのが特例の適用です。小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減は、原則として期限内に申告することが適用の条件になっています。期限を過ぎると本来払わなくてよかった税金が発生しかねません。
時間が経つほど相続人が増えていく
もっとも厄介なのがこれです。手続きを放置している間に相続人の1人が亡くなると、その方の相続人が新たに加わります。数次相続と呼ばれる状態です。
最初は3人だった相続人が、10年放置した結果8人に増える。面識のない親族から実印をもらう必要が生じ、話し合いの難易度が跳ね上がります。父の代の相続が終わっていないまま祖父の代の登記が残っている、というご相談も実際にあります。
遺産整理は、相続人が少なく関係が良好なうちに進めるのがもっとも負担が軽くなります。
遺産整理はどこに頼むのが正解ですか?
相続する財産の中身で決まります。不動産があるなら司法書士、相続税がかかるなら税理士、相続人の間でもめているなら弁護士が起点です。
依頼先ごとの向き不向きを整理します。
| 依頼先 | 向いているケース | 費用の傾向 |
|---|---|---|
| 司法書士 | 不動産がある/預貯金と不動産の名義変更をまとめて任せたい | 中程度 |
| 税理士 | 遺産が基礎控除を超え、相続税の申告が必要 | 中〜高(遺産額に連動) |
| 弁護士 | 相続人の間で意見が割れている/遺留分を請求したい | 高(着手金+成功報酬) |
| 行政書士 | 不動産がなく、預貯金の解約と書類作成だけで済む | 低 |
| 銀行・信託銀行 | 手続きの窓口を1つにまとめたい/費用より手間の削減を優先 | 高(最低報酬が高額) |
依頼先は大きく5つある
遺産整理を任せられる相手は、司法書士・税理士・弁護士・行政書士・銀行の5つです。それぞれに法律で定められた独占業務があり、担当できる範囲が違います。
「相続に詳しい専門家」とひとくくりにされがちですが、資格が違えば代理できる手続きも変わります。ここを知らずに依頼先を決めると、途中で別の専門家に頼み直すことになります。
考え方のコツは「窓口をどこに置くか」
遺産整理では、複数の資格が関わるのが普通です。不動産の登記は司法書士、相続税の申告は税理士というように、1件の相続で2つ以上の専門家が必要になります。
そこで決めるべきは「すべてを1人に頼む相手」ではなく、「全体の進行を管理する窓口をどこに置くか」です。窓口が他の資格者と連携していれば、依頼者が個別に探し回る必要はなくなります。
司法書士が窓口になりやすい理由
相続財産に不動産が含まれるケースでは、司法書士が窓口になることが多くなります。理由は2つあります。
1つ目は、相続登記が司法書士の独占業務である点です。登記申請を代理できるのは司法書士と弁護士に限られます。相続登記が義務化された今、ここを外部に出さずに処理できる意味は大きくなりました。
2つ目は、相続人調査と財産調査から登記まで一本の線でつながる点です。戸籍を集めて相続関係説明図を作る作業は、そのまま登記申請の準備になります。工程が重なるぶん、手戻りが起きにくい構造です。
専門家ごとに何ができて、何ができないのですか?
資格ごとに独占業務が決まっているため、1つの資格ですべてをまかなうことはできません。特に登記と税務申告は担当できる資格が限られます。
できること・できないことを一覧にします。
| 業務 | 司法書士 | 税理士 | 弁護士 | 行政書士 |
|---|---|---|---|---|
| 相続人調査・戸籍収集 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 遺産分割協議書の作成 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 不動産の相続登記 | ○ | × | ○ | × |
| 相続税の申告 | × | ○ | × | × |
| 相続人同士の交渉・調停 | × | × | ○ | × |
| 相続放棄の申述書類作成 | ○ | × | ○ | × |
| 預貯金の解約・名義変更 | ○ | ○ | ○ | ○ |
司法書士:登記と裁判所書類が強み
司法書士の独占業務は、不動産の登記申請の代理と、裁判所に提出する書類の作成です。相続登記、相続放棄の申述書作成、相続財産清算人の選任申立てなどを扱えます。
預貯金の解約や有価証券の移管も代理できるため、不動産と金融資産がある相続とは相性が良い資格です。ただし相続税の申告はできません。申告が必要な場合は税理士との連携が前提になります。相続登記の手続きについてもご相談ください。
税理士:相続税の申告は税理士だけ
相続税の申告と税務代理は税理士の独占業務です。他の資格者が代理で申告することはできません。
遺産が基礎控除を超えるかどうかが分かれ目になります。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。相続人が3人なら4,800万円です。この金額を超えるなら、税理士を早い段階で入れる必要があります。相続税の基礎知識も参考にしてください。
弁護士:もめている相続の唯一の選択肢
相続人同士の交渉を代理できるのは弁護士だけです。遺産分割調停や審判の代理、遺留分侵害額請求の交渉も弁護士の領域になります。
裏を返すと、争いがない相続で弁護士に依頼すると費用が割高になりがちです。話し合いがまとまっているなら、他の資格者のほうが費用を抑えられます。
行政書士:費用は安いが登記ができない
行政書士は官公署へ提出する書類の作成が専門です。戸籍の収集、遺産分割協議書の作成、自動車の名義変更などを扱えます。
ただし不動産の相続登記はできません。相続税の申告も、相続人同士の交渉も扱えない領域です。不動産がある相続では、結局その部分だけ司法書士へ別途依頼することになります。
遺産整理を依頼する費用の相場はいくらですか?
業務単位で頼むなら3万〜10万円、一式をまとめて任せるなら遺産総額の0.5〜2%程度が目安です。依頼先と業務範囲で大きく変わります。
主な業務ごとの相場をまとめます。
| 業務内容 | 担当資格 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 相続人調査・戸籍収集 | 司法書士・行政書士 | 2万〜5万円程度 |
| 相続財産調査 | 司法書士・行政書士 | 3万〜5万円程度 |
| 遺産分割協議書の作成 | 司法書士・行政書士 | 3万〜10万円程度 |
| 不動産の相続登記 | 司法書士 | 6万〜10万円程度 |
| 相続放棄の申述サポート | 司法書士 | 5万〜7万円程度(1人あたり) |
| 相続税の申告 | 税理士 | 遺産総額の0.5〜1.0%程度 |
| 遺産分割の交渉・調停 | 弁護士 | 着手金10万円程度〜+成功報酬 |
士業の報酬は業務ごとの積み上げが基本
士業に依頼する場合、報酬は業務単位で積み上がります。必要なものだけ頼めるため、自分でできる部分を残せば費用を抑えられます。
たとえば戸籍集めだけ自分で行い、登記だけ司法書士に頼む。この形なら費用は登記分だけです。逆に一式を任せる「丸ごと代行」を選べば、手間は減りますが総額は上がります。
報酬とは別に実費がかかる
見積もりを見るときに見落としやすいのが実費です。報酬に含まれていないことがほとんどで、次のような費用が別途発生します。
- 登録免許税:不動産の固定資産評価額の0.4%(評価額2,000万円なら8万円)
- 戸籍謄本・除籍謄本の取得費:1通450円〜750円、通数が多いと数千円〜1万円程度
- 各種証明書の発行手数料:登記事項証明書、固定資産評価証明書、残高証明書など
- 郵送費・交通費
総額を比べるときは、報酬と実費を分けて確認してください。報酬だけを並べても比較になりません。
相続税がかかるかどうかで総額が変わる
相続税の申告が必要になると、税理士報酬が上乗せされます。遺産総額1億円で50万〜70万円程度が目安です。
申告が不要なら、この費用はまるごと発生しません。まず基礎控除を超えるかどうかを確認してください。ここが総額を左右する最大の分岐点です。
銀行や信託銀行の遺産整理サービスは費用が高いのですか?
最低報酬が100万円を超える設定が一般的で、士業に直接依頼するより高くなりやすい傾向があります。
最低報酬が100万円を超える例もある
ある大手銀行が公表している遺産整理業務の料金では、最低報酬が110万円(税込)に設定されています。これに加えて、相続税評価額に応じた料率が上乗せされる仕組みです。
たとえばその他財産が5,000万円以下の部分には2.20%、5,000万円超1億円以下の部分には1.65%といった具合に、財産額が大きいほど料率は下がります。ただし出発点が110万円のため、遺産規模が小さいほど割高に感じられます。
銀行は登記も税務申告も自ら行えない
費用が高くなる理由は構造にあります。銀行は不動産の相続登記を代理できません。相続税の申告もできません。
そのため、これらの業務は提携する司法書士や税理士に外注されます。依頼者が支払う金額には、銀行の取りまとめ料と士業への報酬が両方含まれる形です。士業へ直接依頼すれば、取りまとめ料の部分が発生しません。
戸籍取得費や登記費用は別途負担になる
銀行の料金表にも「戸籍謄本の取得費、不動産登記費用、残高証明書の発行手数料、税理士報酬などは別途お客様のご負担」と明記されているのが通常です。
つまり最低報酬110万円は「手続きの取りまとめ料」であり、そこに実費と士業報酬が積み上がります。総額を比べるときは、この点まで確認してください。
それでも銀行が向いているケース
費用より手間の削減を優先する方には、銀行という選択肢もあります。財産が数億円規模で、株式や投資信託が複数の金融機関に散らばっているようなケースです。
窓口が1つにまとまり、担当者が全体を管理してくれる安心感は確かにあります。判断の基準は、支払う金額に対してどれだけ手間が減るかです。遺産規模が数千万円までなら、士業への直接依頼のほうが費用対効果は高くなります。
自分の家族の場合、どこに頼めばよいですか?
財産の中身と相続人の関係性で判断します。次の4つの分岐に当てはめてください。
不動産がある場合は司法書士
実家や土地が相続財産に含まれるなら、司法書士を窓口にするのが合理的です。相続登記は司法書士の独占業務で、義務化により3年の期限もあります。
預貯金の解約や有価証券の移管も一緒に任せられるため、登記のためだけに別の事務所を探す必要がありません。
遺産が基礎控除を超えるなら税理士も入れる
遺産総額が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を超えるなら、相続税の申告が必要です。この場合は税理士が関わります。
不動産もあるなら、税理士と司法書士の両方が必要です。提携関係のある事務所に窓口を置けば、依頼者が両方を探す手間は省けます。
相続人の間で意見が割れているなら弁護士
分け方で対立している、連絡が取れない相続人がいる、遺言の内容に納得できない。こうした状況では弁護士が唯一の選択肢です。
相続人同士の交渉を代理できるのは弁護士だけで、司法書士や行政書士が間に入って交渉することは法律上できません。対立が表面化してから依頼先を切り替えると時間を失うため、早めに判断してください。
預貯金だけで争いもないなら自分でもできる
相続財産が預貯金のみ、相続人が配偶者と子1人、話し合いも済んでいる。この条件がそろえば、自分で手続きすることも可能です。
必要なのは戸籍の収集と、金融機関ごとの解約手続きです。ただし金融機関によって書式も必要書類も異なり、口座が5つ6つとあると窓口通いが負担になります。平日に時間が取れるかどうかで判断するとよいでしょう。
依頼先を選ぶときに確認すべきことは何ですか?
見積もりの範囲、外注の有無、相続税の判定、連絡窓口の4点です。この4つを聞けば、依頼先の実力と費用の全体像が見えます。
見積もりはどこからどこまでが含まれるか
「相続手続き一式」と書かれた見積もりでも、中身は事務所ごとに違います。戸籍収集が含まれるか、金融機関は何社までか、不動産は何筆までか。ここを確認してください。
追加費用が発生する条件も先に聞いておくと、後から金額が膨らむ事態を避けられます。
外注するのか、自社で処理するのか
登記や税務申告を提携先に出す場合、その分の報酬が上乗せされます。どの業務を自社で処理し、どこから外注になるのかを聞いてください。
司法書士事務所であれば登記は自社処理です。相続税の申告は提携税理士になりますが、そこは資格の問題なのでやむを得ません。問題は、登記まで外注する事務所に登記を頼んでしまうケースです。
相続税が必要かどうかを判定してくれるか
見落とされやすいのがここです。相続税の申告が必要かどうかを誰も判定しないまま手続きが進み、10ヶ月の期限が過ぎてから発覚する事例があります。
最初の面談で財産の総額を概算し、基礎控除を超えるかどうかを確認してくれる事務所を選んでください。超える見込みがあるなら、その場で税理士につないでもらえるかも合わせて確認します。
連絡窓口が1つにまとまるか
司法書士、税理士、金融機関と、それぞれ別に連絡を取る形になると負担が大きくなります。窓口が一本化されているかを確認してください。
特に相続人が遠方に住んでいる場合、郵送でのやり取りが増えます。誰が全体を管理するのかがはっきりしている事務所のほうが、結果として早く終わります。
専門家としての見解・アドバイス
これまで相続手続きのご相談をお受けしてきて、もっとも多い「頼み直し」は、不動産があるのに登記を扱えない相手へ依頼してしまったケースです。戸籍も遺産分割協議書もそろっているのに、登記だけ進まない。結局その部分を別途ご依頼いただくことになり、二重に費用が発生します。
次に多いのが、相続税の判定が抜け落ちているパターンです。ご自宅と預貯金だけだから申告は不要だろう、という思い込みで進み、土地の評価額が想定より高くて基礎控除を超えていた。10ヶ月の期限まで残り2ヶ月という段階でご相談に来られた方もいらっしゃいます。財産の総額は、最初の面談のうちに概算しておくことをおすすめします。
当事務所では、初回のご相談で財産の全体像をうかがい、相続税の申告が必要になりそうかを先にお伝えしています。申告が必要な見込みであれば提携税理士と連携し、登記と申告のスケジュールを合わせて組み立てます。相続のご相談実績は15,000件を超えており、初回のご相談は無料でお受けしています。
専門家に依頼すると、どのような流れで進みますか?
初回相談から完了まで、6つのステップで進みます。不動産と預貯金がある一般的な相続で、3〜6ヶ月が目安です。
通帳、固定資産税の納税通知書、手元にある戸籍を持参すると話が早く進みます。この段階で相続税の要否と費用の概算が示されます。
業務範囲と実費の内訳を確認し、委任契約を結びます。
出生から死亡までの戸籍を収集し、相続関係説明図を作成します。同時に金融機関へ残高証明書を請求し、不動産の名寄帳を取得します。1〜2ヶ月程度かかります。相続財産の調査もご利用ください。
調査結果を財産目録にまとめ、相続人全員で分け方を決めます。合意ができたら遺産分割協議書を作成し、全員の署名と実印をそろえます。
法務局へ相続登記を申請し、金融機関で口座の解約と払い戻しを行います。登記の完了までは申請から1〜2週間程度です。
登記識別情報や解約金の入金を確認し、報酬と実費を精算します。
相続税の申告が必要な場合は、STEP4と並行して税理士が評価と申告書の作成に入ります。10ヶ月の期限から逆算してスケジュールを組むことになります。
大阪市内の50代男性/銀行の見積もりから切り替え、総額を約70万円圧縮
【ご相談内容】
お父様が亡くなり、取引のあった銀行で遺産整理を相談されたところ、最低報酬110万円との見積もりを提示されたとのことでした。相続財産は大阪市内のご自宅と預貯金約3,000万円、相続人はお母様とご相談者を含む子2人の計3人。「この金額が妥当なのか判断できない」とご相談に来られました。
【対応結果】
まず財産を概算したところ、遺産総額は約5,500万円。基礎控除4,800万円をわずかに超えるため、相続税の申告が必要と判断しました。当事務所で相続人調査から遺産分割協議書の作成、自宅の相続登記、金融機関3社の解約までを担当し、相続税の申告は提携税理士が対応。司法書士報酬・税理士報酬・実費を合わせた総額は約40万円で、当初の見積もりから大きく圧縮できました。ご相談から4ヶ月で全ての手続きが完了しています。
遺産整理の依頼先に関するよくある質問
ご相談の際によくいただく質問をまとめました。
Q1. 遺産整理は自分でもできますか?
相続財産が預貯金だけで、相続人の間に争いがなければ可能です。戸籍の収集と金融機関ごとの解約手続きを自分で行うことになります。ただし不動産がある場合は相続登記が必要で、書類の不備があると法務局から補正を求められます。
Q2. 司法書士と行政書士はどちらが安いですか?
行政書士のほうが報酬は低い傾向にあります。ただし行政書士は不動産の相続登記ができません。不動産があれば登記だけ司法書士へ別途依頼することになり、総額では逆転することがあります。
Q3. 相続税がかかるかどうかはどう判断しますか?
遺産総額が基礎控除を超えるかで判断します。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。相続人が3人なら4,800万円になります。不動産の評価額が想定より高いことがあるため、概算は専門家に確認してください。
Q4. 相続人の1人が遠方に住んでいても依頼できますか?
依頼できます。遺産分割協議書は郵送で署名・押印をやり取りする方法が一般的です。全員が同じ場所に集まる必要はありません。オンラインでの面談に対応する事務所も増えています。
Q5. 依頼先を途中で変更することはできますか?
変更できます。ただし着手済みの業務については、既に発生した報酬の精算が必要になるのが通常です。契約前に中途解約の取り扱いを確認しておくと安心です。
Q6. 遺産整理にはどのくらいの期間がかかりますか?
不動産と預貯金がある一般的な相続で3〜6ヶ月が目安です。戸籍の収集に1〜2ヶ月、遺産分割協議に1ヶ月、登記と解約に1ヶ月程度かかります。相続人が多いほど協議に時間を要します。
Q7. 借金があるかどうか分からない場合はどうすればよいですか?
相続放棄の期限が3ヶ月と短いため、財産調査を最優先してください。信用情報機関への開示請求で借入の有無を確認できます。調査が間に合わないときは、家庭裁判所に熟慮期間の伸長を申し立てる方法があります。
まとめ|遺産整理の依頼先は財産の中身で決まる
この記事のポイントをまとめます。
- 依頼先は司法書士・税理士・弁護士・行政書士・銀行の5つで、資格ごとに独占業務が異なる
- 不動産があるなら司法書士、相続税がかかるなら税理士、争いがあるなら弁護士が起点になる
- 行政書士は費用が低いが相続登記ができないため、不動産があると別途依頼が必要になる
- 銀行の遺産整理は最低報酬が100万円を超える例もあり、実費と士業報酬は別途かかる
- 見積もりは「業務範囲・外注の有無・相続税の判定・連絡窓口」の4点で比較する
遺産整理でつまずくのは、依頼先の選び方を間違えたときです。登記ができない相手に不動産の相続を頼む、相続税の判定をしないまま10ヶ月が過ぎる。どちらも後から取り返すのに時間と費用がかかります。
司法書士法人やなぎ総合法務事務所では、相続人調査から遺産分割協議書の作成、相続登記、金融機関の手続きまで一括してお引き受けしています。相続税の申告が必要な場合は提携税理士と連携し、窓口を一本化して進めます。初回のご相談は無料です。どこに頼むべきか迷われている段階でも、お気軽にご相談ください。
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著者情報
代表 柳本 良太

- <所属>
- 司法書士法人 やなぎ総合法務事務所 代表社員
- 行政書士法人 やなぎKAJIグループ 代表社員
- やなぎコンサルティングオフィス株式会社 代表取締役
- 桜ことのは日本語学院 代表理事
- LEC東京リーガルマインド資格学校 元専任講師
- <資格>
- 2004年 宅地建物取引主任者試験合格
- 2009年 貸金業務取扱主任者試験合格
- 2009年 司法書士試験合格
- 2010年 行政書士試験合格














