書類を見ながら頭を抱えて悩む中高年の男性

遺言書の依頼先は、財産の中身で決まります。不動産があるなら司法書士、相続人がもめそうなら弁護士、相続税がかかるなら税理士が基本です。この記事では6つの依頼先の費用と得意分野を比べ、迷わず選べる基準をお伝えします。

◆ この記事でわかること

  1. 司法書士・弁護士・行政書士・税理士・信託銀行・自分で作成の費用比較
  2. 2025年10月に改正された公正証書遺言の手数料と、費用の総額シミュレーション
  3. 依頼先を見極める6つのチェックポイントと、依頼から完成までの流れ

※本記事は司法書士法人やなぎ総合法務事務所が監修しています。最終更新日:2026年8月

目次

遺言書はどこに頼むのが正解ですか?

遺言書の依頼先に唯一の正解はなく、財産の中身と家族の状況で変わります。
依頼できる先は6つあります。それぞれ得意分野と費用が違うため、まず全体像を押さえてください。

依頼先費用の目安向いているケース
司法書士8万〜15万円程度不動産がある。相続登記までまとめて任せたい
弁護士10万〜30万円程度相続人がもめる可能性が高い。遺留分の対策が必要
行政書士7万〜15万円程度財産が預貯金中心で、内容がシンプル
税理士10万〜20万円程度相続税がかかる。節税を含めて設計したい
信託銀行(遺言信託)100万〜200万円程度費用より安心感と知名度を重視する
自分で作成3,900円〜財産が少なく、相続人が1人など単純な内容

費用の幅が大きいことに驚かれるかもしれません。信託銀行と自分で作成する場合とでは、30倍以上の開きがあります。

迷ったときの選び方

上から順に当てはまるものを選んでください。複数当てはまるなら、上にあるほうを優先します。

あなたの状況おすすめの依頼先
相続人同士がすでに対立している弁護士
特定の相続人を廃除したい、認知したい弁護士
自宅や土地など不動産がある司法書士
遺言執行から相続登記まで任せたい司法書士
遺産総額が基礎控除を超え、相続税がかかる税理士(+司法書士)
財産は預貯金のみで、分け方も決まっている行政書士
財産が数百万円で、相続人が1人自分で作成+法務局の保管制度

もっとも多いのは、自宅の不動産と預貯金という組み合わせです。この場合は司法書士が適しています。理由は次のセクションで説明します。

遺言書の作成を司法書士に頼むメリットは?

書類を示しながら男性相談者に説明する女性の専門家

不動産の登記まで一つの窓口で完結する点が、司法書士の最大の強みです。
遺言書は書いて終わりではありません。亡くなった後、その内容を実現する手続きが必要になります。不動産があれば名義変更、つまり相続登記です。

登記の専門家が書くと、実現できる遺言になる

司法書士は登記の専門家です。登記簿の記載どおりに不動産を特定する書き方を知っています。
ここが軽視されがちなポイントです。「自宅を長男に相続させる」とだけ書かれた遺言では、登記の場面で「自宅とはどの不動産か」が争点になります。土地が2筆に分かれていた、私道の持分が別にあった——実務ではよくある話です。
登記事項証明書のとおりに所在・地番・地目・地積まで書いておけば、この問題は起きません。

遺言執行者になれる

司法書士は遺言執行者に指定できます。遺言執行者とは、遺言の内容を実際に実現する役割の人です。
金融機関の解約、不動産の名義変更、相続人への連絡。これらを執行者が単独で進められるため、相続人が全員そろって手続きする手間が省けます。報酬の目安は財産額の1〜3%程度、または30万円程度からの定額です。

  • 公正証書遺言の作成サポート:8万〜15万円程度
  • 自筆証書遺言の作成サポート:5万〜10万円程度
  • 遺言執行者としての報酬:30万円程度〜、または財産額の1〜3%程度

付言事項で「なぜこう分けたか」を残せる

遺言書には、法的な効力を持たない付言事項を書き添えられます。財産の分け方を決めた理由や、家族へのメッセージを記す欄です。
法的効力がないなら不要だろう——そう思われるかもしれません。実務では逆です。「長年一緒に暮らしてくれた長男に自宅を残したい」「次男には大学の学費を出したので、その分を考慮した」。この一文があるかどうかで、残された家族の受け止め方は大きく変わります。
遺言をめぐる争いの多くは、金額そのものより「なぜ自分は少ないのか」という納得のいかなさから始まります。付言事項は、その火種を先に消しておく手段です。

できないこともある

正直にお伝えすると、司法書士にも守備範囲の限界があります。

  • 相続税の申告と節税の設計はできない(税理士の業務)
  • 相続人同士の交渉の代理はできない(弁護士の業務。認定司法書士でも140万円以下の民事に限られる)

当事務所を含め、司法書士事務所の大半は税理士や弁護士と提携しています。相続税がからむ案件なら、提携先と連携できる事務所を選んでください。

弁護士・行政書士・税理士はどんなときに選びますか?

もめる可能性なら弁護士、内容がシンプルなら行政書士、相続税がかかるなら税理士です。
違いは、法律上できる業務の範囲にあります。ここを整理しておくと、依頼先選びで迷いません。

業務司法書士弁護士行政書士税理士
遺言書の文案作成
公証役場との調整
相続登記の申請××
相続税の申告×××
相続人同士の交渉代理××
遺留分侵害額請求への対応××
遺言執行者

△は、認定司法書士が扱える140万円以下の民事に限られるという意味です。

弁護士を選ぶべきケース

  • 相続人の間ですでに感情的な対立がある
  • 特定の相続人に財産を渡したくない(廃除を検討している)
  • 遺留分を侵害する内容の遺言を作りたい
  • 前妻との子と、現在の家族の両方に相続人がいる

将来もめたときに、そのまま代理人として動けるのが弁護士の強みです。費用は10万〜30万円程度と幅がありますが、争いを見越すなら妥当な投資といえます。

行政書士を選ぶべきケース

財産が預貯金だけで、分け方も決まっているなら行政書士が選択肢に入ります。費用は7万〜15万円程度で、士業のなかでは抑えめです。

【注意】

行政書士は登記申請と税務申告ができません。不動産がある場合、遺言書は作れても、相続が始まった後の名義変更は別の専門家に頼むことになります。窓口が2つに分かれる点を理解したうえで選んでください。

税理士を選ぶべきケース

遺産の総額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えるなら、税理士の関与をおすすめします。
相続人が2人なら基礎控除は4,200万円。都市部に持ち家があると、これを超える家庭は珍しくありません。分け方によって相続税額は変わるため、遺言の設計段階で試算しておく意味は大きくなります。

信託銀行の遺言信託は選ぶべきですか?

費用は士業へ依頼する場合の5倍以上になります。安心感を金額で買う選択です。
信託銀行の「遺言信託」は、遺言書の作成サポート、保管、遺言執行までをセットにしたサービスです。銀行の看板と組織的な体制が魅力とされています。

費用の内訳

料金体系は3階建てです。金額は銀行によって異なりますが、おおむね次のような構成になっています。

項目金額の目安支払うタイミング
申込手数料30万〜110万円程度契約時
年間保管料5,000〜6,000円程度毎年
遺言執行報酬財産額の0.3〜2%程度相続開始後
最低執行報酬100万〜165万円程度相続開始後

注意したいのは最低執行報酬です。財産が3,000万円でも1億円でも、下限を割り込む場合は同じ金額を払います。

士業へ依頼した場合との比較

財産5,000万円(自宅3,000万円+預貯金2,000万円)、相続人は子2人という条件で総額を比べます。

依頼先作成時相続開始後総額の目安
信託銀行の遺言信託110万円程度100万〜165万円程度210万〜275万円程度
司法書士(執行者も依頼)12万円程度50万〜60万円程度62万〜72万円程度

差は150万円以上。この金額に見合う付加価値があるかどうかが判断の分かれ目です。

遺言信託が向いている人

  • すでにその銀行と長い取引があり、担当者を信頼している
  • 相続人が海外にいるなど、金融機関の手続きが複雑になる
  • 費用より、組織として長期間対応してもらえる安心感を重視する

【注意】

信託銀行は法律事務を扱えないため、相続人がもめた場合は対応できません。争いが起きると業務を辞退され、あらためて弁護士へ依頼することになります。「もめそうだから銀行に頼む」という選択は逆効果です。

専門家としての見解・アドバイス

これまで遺言のご相談を受けてきた経験から申し上げると、依頼先を決める前に「遺言を作った後、誰がその内容を実現するのか」を考えていただくのが近道です。ご相談者の大半は、作成時の費用だけを比べています。ところが実際に大きな金額が動くのは、相続が始まった後の遺言執行のほうです。
信託銀行の遺言信託を解約してご相談にみえる方も、一定数いらっしゃいます。理由はほぼ共通で、「思っていたより執行報酬が高かった」というものです。契約時の説明では料率だけが示され、最低報酬額の存在に気づいていないケースが目立ちます。契約前に、想定される財産額での総額を試算してもらってください。
当事務所では、遺言書の作成をご依頼いただく際、作成費用と執行報酬の両方を最初にお示ししています。そのうえで、相続税の検討が必要な場合は提携税理士と、相続人間の対立が予想される場合は提携弁護士と連携する体制を取っています。不動産の名義変更まで一つの窓口で完結する点は、司法書士事務所の強みとして自信を持ってお伝えできる部分です。

自分で書く場合はいくらかかりますか?

自宅で「遺言書」と書かれた用紙にペンで記入する中高年の男性

自筆証書遺言を法務局に預けるなら、費用は3,900円だけです。
2020年7月10日から始まった自筆証書遺言書保管制度を使う方法です。法務局が遺言書の原本を保管してくれます。

自筆証書遺言の4つの要件

自分で書くなら、民法968条1項が定める要件を満たす必要があります。1つでも欠けると無効です。

  • 全文を自筆する:パソコンでの作成や代筆は認められない
  • 日付を書く:「令和8年8月吉日」のような特定できない書き方は無効になる
  • 氏名を書く:戸籍上の氏名を自筆する
  • 押印する:認印でも有効だが、実印が確実

2019年1月13日からは、財産目録だけパソコンで作成できるようになりました。通帳のコピーや登記事項証明書を添付する方法も認められています。ただし目録の全ページに署名押印が必要です。
法務局の保管制度を使うなら、さらに用紙の余白や片面書きといった様式のルールもあります。法務省のウェブサイトで様式を確認してから書いてください。

法務局の保管制度の手数料

手続き手数料
遺言書の保管の申請3,900円(申請1件につき)
遺言書の閲覧請求(モニター)1,400円(1回につき)
遺言書の閲覧請求(原本)1,700円(1回につき)
遺言書情報証明書の交付請求1,400円(1通につき)
遺言書保管事実証明書の交付請求800円(1通につき)

保管の申請の撤回や、住所変更の届出に手数料はかかりません(法務省)。

保管制度を使う3つの利点

  • 紛失・改ざんを防げる:自宅保管なら起こりうる、遺言書が見つからない事態を避けられる
  • 検認が不要になる:通常の自筆証書遺言に必要な家庭裁判所の検認手続きが省ける
  • 形式の確認を受けられる:日付や署名など、外形的な要件を法務局職員がチェックしてくれる

【注意】

法務局が確認するのは形式だけです。内容が有効かどうか、財産の記載が正確かどうかは見てもらえません。「法務局に預けたから安心」とは言い切れない点に注意してください。

自筆証書遺言と公正証書遺言の違い

比較項目自筆証書遺言公正証書遺言
作成方法全文を自筆(財産目録はパソコン可)公証人が作成
費用3,900円(保管制度利用時)手数料2万〜6万円程度+専門家報酬
証人不要2人必要
無効になるリスク形式・内容の不備で無効になることがある低い
原本の保管自宅または法務局公証役場
検認自宅保管なら必要不要

財産が数百万円で相続人が1人なら、自筆証書遺言でも実務上は困りません。一方、不動産がある、相続人が複数いる、遺留分に触れる内容を含む——このいずれかに当てはまるなら、公正証書遺言をおすすめします。

公正証書遺言の費用はいくらですか?

公証人手数料は財産額で決まり、5,000万円の財産なら4万6,000円程度です。
公証人手数料令は2025年10月1日に改正されました。改正前の金額を載せている記事も残っているため、最新の表で確認してください。

公証人手数料の一覧(2025年10月1日改正後)

目的の価額手数料
50万円以下3,000円
50万円超100万円以下5,000円
100万円超200万円以下7,000円
200万円超500万円以下13,000円
500万円超1,000万円以下20,000円
1,000万円超3,000万円以下26,000円
3,000万円超5,000万円以下33,000円
5,000万円超1億円以下49,000円

1億円を超える場合は、超過額に応じた加算方式になります。日本公証人連合会のウェブサイトで確認できます。

  • 遺言加算:財産の総額が1億円以下のとき、13,000円が加算される
  • 正本・謄本の交付:1枚につき250円
  • 出張作成:病床などへ出張する場合、手数料が50%加算され、日当と交通費も必要

計算のルールは「相続人ごとに計算して合算」

ここを誤解している方が多いので、丁寧に説明します。手数料は財産の総額に対して1回計算するのではありません。財産を受け取る人ごとに価額を分け、それぞれ計算してから合計します。
財産5,000万円を、長男に3,000万円、長女に2,000万円と分ける遺言で計算します。

項目計算金額
長男の分3,000万円 → 1,000万円超3,000万円以下26,000円
長女の分2,000万円 → 1,000万円超3,000万円以下26,000円
小計26,000円 + 26,000円52,000円
遺言加算総額1億円以下のため13,000円
公証人手数料の合計52,000円 + 13,000円65,000円

受け取る人の数が増えるほど、手数料は上がる仕組みです。

総額の目安

公正証書遺言を司法書士へ依頼した場合の、費用の全体像です。財産5,000万円・相続人2人の前提で計算します。

項目金額の目安
公証人手数料65,000円
司法書士の作成サポート報酬12万円程度
証人2名の日当(事務所が手配)1万〜2万円程度
戸籍謄本・登記事項証明書などの実費5,000〜1万円程度
合計21万〜22万円程度

信託銀行の遺言信託が110万円程度からであることを踏まえると、差は歴然です。

依頼先はどう見極めればいいですか?

見積書に遺言執行報酬まで書いてあるかどうかが、最初の判断基準です。
士業のなかにも、遺言を年に数件しか扱わない事務所と、専門的に取り組む事務所があります。次の6点で見極めてください。

  • 遺言執行報酬まで提示されるか:作成費用だけ安く見せる事務所は要注意
  • 不動産の記載を登記事項証明書で確認するか:確認しない事務所は登記実務に不慣れな可能性がある
  • 遺留分の説明があるか:触れずに進める事務所は、将来の争いを想定していない
  • 提携先があるか:税理士・弁護士と連携できる体制があるか
  • 付言事項を提案してくれるか:家族へのメッセージを残す発想があるか
  • 相続開始後まで対応するか:作成して終わりではなく、名義変更まで見ているか

初回相談は無料としている事務所が多くあります。2〜3か所で話を聞き、説明の中身を比べるのが確実です。

相談前に用意しておくと話が早いもの

初回相談の質は、持参する資料で決まります。手ぶらで行っても一般論しか聞けません。

  • 固定資産税の納税通知書(不動産の所在と評価額がわかる)
  • 預貯金通帳のコピー、または残高がわかるもの
  • 生命保険の証券(受取人の記載を確認する)
  • 家族関係のメモ(誰が相続人になるか、簡単な家系図で足りる)
  • 分け方の希望(決まっていなければ、迷っている点を書き出すだけでよい)

この5点があれば、初回相談で概算の手数料まで提示できます。総額を比べたうえで依頼先を決められるため、結果的に時間の節約になります。

よくある失敗

  • 費用の安さだけで選び、不動産の特定が不十分な遺言書ができた
  • 遺留分を考えずに全財産を1人に相続させ、相続開始後に遺留分侵害額請求を受けた
  • 遺言執行者を指定せず、相続人全員の協力が必要になって手続きが止まった
  • 作成から15年経ち、記載した不動産をすでに売却していた(遺言の見直しをしていなかった)

依頼から完成までの流れは?

公正証書遺言なら、相談から完成まで1〜2ヶ月が目安です。

STEP 1初回相談で財産と家族関係を伝える

財産の内訳、相続人が誰か、どう分けたいか。この3点を伝えます。固定資産税の納税通知書と、通帳のコピーを持参するとスムーズです。所要時間は1時間程度。

STEP 2財産と相続人を確定する

戸籍謄本を取り寄せて相続人を確定し、登記事項証明書で不動産を特定します。この段階で、想定外の相続人が見つかることもあります。2〜3週間程度。

STEP 3遺言書の文案を作る

分け方の希望を条文の形にします。遺留分に触れないか、遺言執行者を誰にするか、付言事項に何を書くかを詰めます。ここが最も重要な工程です。

STEP 4公証役場と日程を調整する

文案を公証役場へ送り、公証人の確認を受けます。手数料の見積もりもこの時点で出ます。証人2名は事務所側で手配できます。1〜2週間程度。

STEP 5公証役場で署名して完成

本人・証人2名・公証人が立ち会い、内容を確認して署名押印します。当日の所要時間は30分〜1時間程度。原本は公証役場が保管し、正本と謄本を受け取ります。
体調の都合で公証役場へ行けない場合、公証人に自宅や病院へ出張してもらえます。その場合は手数料が50%加算され、日当と交通費が別途かかります。

ご相談事例

70代男性・自宅と預貯金があり、信託銀行の遺言信託と迷っていたケース

【ご相談内容】

70代の男性から、自宅(評価額2,800万円)と預貯金2,200万円をお持ちで、長男と長女に分けたいというご相談。取引のある信託銀行から遺言信託を勧められ、申込手数料110万円と提示されていました。「これが相場なのか」というご質問でした。

【対応結果】

総額での比較表をお出しし、遺言信託は執行報酬を含めると210万円以上になる見込みであることをご説明。当事務所で公正証書遺言を作成した場合の総額は約21万円、遺言執行まで含めても約75万円と試算しました。ご検討のうえ当事務所へご依頼いただき、初回相談から6週間で公正証書遺言が完成。長男へ自宅、長女へ預貯金という内容で、遺留分にも配慮した配分としています。当事務所が遺言執行者に就任し、付言事項にご家族へのお気持ちも残されました。

遺言書の依頼先に関するよくある質問

ご相談で多い質問をまとめました。

Q1. 遺言書は自分で書いても法的に有効ですか?

要件を満たしていれば有効です。全文・日付・氏名を自筆し、押印することが必要です(民法968条1項)。財産目録だけはパソコンでの作成が認められています。ただし形式の不備で無効になる例は今も多く、不動産があるなら公正証書遺言をおすすめします。

Q2. 遺言書はどこに頼むのが一番安いですか?

自分で書いて法務局に預ける方法が最も安く、3,900円で済みます。専門家へ依頼するなら行政書士の7万〜15万円程度が目安です。ただし不動産があると相続開始後に別の専門家が必要になるため、総額では司法書士のほうが安くなることもあります。

Q3. 遺言書は弁護士と司法書士のどちらに相談すべきですか?

不動産があるなら司法書士、もめそうなら弁護士が基本です。司法書士は相続登記まで対応でき、費用も抑えられます。相続人がすでに対立している、廃除を検討しているといった事情があるなら、代理人として動ける弁護士を選んでください。

Q4. 銀行の遺言信託は解約できますか?

解約できます。ただし申込手数料は返金されないのが一般的です。契約書の規定を確認してください。解約後は遺言書そのものが無効になるわけではなく、遺言執行者の変更などの手続きが必要になります。

Q5. 遺言書を作った後に財産が変わったらどうなりますか?

遺言に書いた財産を売却した場合、その部分は撤回したものとみなされます(民法1023条2項)。残りの部分は有効です。財産構成が大きく変わったなら、遺言書を作り直すのが確実です。作成から5年ごとの見直しをおすすめします。

Q6. 公正証書遺言の証人は誰に頼めばいいですか?

推定相続人、受遺者、その配偶者と直系血族は証人になれません(民法974条)。友人や知人に頼む方法もありますが、財産の内容を知られます。依頼した事務所が有償で手配するのが一般的で、費用は1名5,000〜1万円程度です。

Q7. 遺言執行者は指定したほうがいいですか?

指定をおすすめします。執行者がいれば、金融機関の解約や不動産の名義変更を単独で進められます。指定がないと相続人全員の協力が必要になり、1人でも非協力なら手続きが止まります。専門家を指定しておけば、この事態を防げます。

まとめ|遺言書の依頼先は「財産の中身」で決まる

この記事のポイントをまとめます。

  • 不動産があるなら司法書士、もめそうなら弁護士、相続税がかかるなら税理士が基本
  • 信託銀行の遺言信託は総額210万円以上になることがあり、士業へ依頼する場合の5倍前後
  • 自分で書いて法務局に預けるなら3,900円。ただし内容の有効性は確認してもらえない
  • 公証人手数料は2025年10月に改正済み。財産を受け取る人ごとに計算して合算する
  • 依頼先は、遺言執行報酬まで提示してくれるかどうかで見極める

遺言書は、作った時点では効果が見えません。効果が出るのは、ご自身がいなくなった後です。だからこそ、その場面まで想定して設計できる相手を選ぶ意味があります。
自宅や土地をお持ちの方、相続登記まで一つの窓口で終わらせたい方は、司法書士へのご相談をおすすめします。司法書士法人やなぎ総合法務事務所では、財産と相続人の調査から文案の作成、公証役場との調整、遺言執行、相続登記までを一貫してお手伝いしています。相続税の検討が必要な場合は提携税理士と連携します。作成費用と執行報酬の両方を最初にお示ししますので、総額を確認したうえでご判断ください。まずは無料相談をご利用ください。

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著者情報

代表 柳本 良太

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    <資格>

  • 2004年 宅地建物取引主任者試験合格
  • 2009年 貸金業務取扱主任者試験合格
  • 2009年 司法書士試験合格
  • 2010年 行政書士試験合格
司法書士法人やなぎ総合法務事務所運営の相続・家族信託相談所