インタビュー風景

概要

登場人物

  • 委託者父H様:86歳 委託者母H様:85歳
  • 受託者長男M様:57歳
  • 長男:Mさん

相談内容

86歳の父・85歳の母と共に、羽曳野の実家で長男と共に三人暮らし。


長時間に渡って考え込んでいたため、物忘れ外来に訪れたところ、軽度認知症との診断。


父も、医師の診断では、意思能力はあり、認知症でもないとされたものの、硬膜下血腫を患ってから、度々物忘れや、暴言が見られた。

長男Mさん
現時点では、両親はそれほど介護を要しないが、どこまで自宅で二人の面倒をみれるのかという不安があった。

子供は長男Mさんのみだったが、Mさんは起業を予定しており、その時点では無職の状態だったので、今後の両親の介護費用をどうしていくか、金銭的に不安があった。

近隣でも空き家のまま売却できずに、放置自転車が置かれているような家があり、自分の実家もそうなってしまうのは避けたい。

両親は自身の預金を数千万円と多少の株式・実家を保有していたので、両親自身の金銭を両親のために利用すれば大丈夫だろうと思っていたが、将来的に意思能力がなくなってしまったら、簡単にはできないとTVのNHK番組で家族信託の特集がされていて、そこでは“認知症になったら、資産が凍結されてしまう”ということを知り心配になったようでした。

今後、認知症状が進行してしまい、預金や株式・実家の売却手続きができるのかどうか不安なため、それに備えて対策をとっておきたいとのこと。

やなぎ総合法務事務所の対応

不動産の処分と老後費用の管理のために家族信託で、長男さんに不動産の名義変更を行い、信託口口座を開設し、長男さんが、父と母の預金を管理するようにしました。

委託者:父・母
受託者:長男さん
受益者:父・母

今回のポイント

信託を原因として長男さんに所有権移転することで

  • 贈与税がかからず、贈与より低い登録免許税で名義移転をすることができた
  • 信託で預けているだけの状態なので、不動産取得税もかからず名義移転できた
  • 信託契約費用はかかったが、贈与と比較すると安価に済ませる結果となった
  • 不動産売却時にお父様が認知症でも、長男さんの契約と印鑑で売却できるようになった
  • 不動産売却後は、売却代金を介護費用として長男さんが管理できるようになり、成年後見の心配も減った
  • 株式は解約し、預金に集約

信託口口座を開設して、父・母が認知症になった後でも、長男さんが、父・母の預金をすべて管理できるようになりました。

ご相談でも多いのが、今はまだ認知症で意思能力が低下しているというレベルではないが、高齢者によくある程度の少し物忘れが見られるという方。
子供は、自分の生活費で精一杯なので、両親を金銭的に支えることが難しい。

両親は自分で老後資金は貯めているため、それを利用できさえすれば大丈夫だが、認知症になったら、後見制度を利用して時間・費用・労力がかかるのは避けたいというご相談。

事前に信託で長男さんに財産を預けておくことで解決することができ、家族関係の対立もなく、認知症が進行する前に手を打っておくことができたのが、何より良かったです。

一人で悩まないで、迷ったらやなぎ総合法務事務所へご相談ください。

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著者情報

代表 柳本 良太

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    <資格>

  • 2004年 宅地建物取引主任者試験合格
  • 2009年 貸金業務取扱主任者試験合格
  • 2009年 司法書士試験合格
  • 2010年 行政書士試験合格
司法書士法人やなぎ総合法務事務所運営の相続・家族信託相談所